Taisuki Café

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龍山寺で老舗店の小吃めぐり 風邪も吹き飛ぶホカホカ麵線と湯圓、最後に青草街探検

連載:「日本女子の一人旅小吃」

台北で最も有名とも言えるお寺「龍山寺」。西門町あたりから、龍山寺のあるあたりまでを含む「萬華區」は、台北の中でも古くから栄える歴史あるエリアです。

「萬華」(ワンファ)の語源は、この辺りに最初に住み始めた台湾原住民族ケタガラン族の言葉で「丸木舟」を意味する「ヴァンカア」と呼んでいたことから、と言われます。後に、台湾語で似ている音から「艋舺」(バンカ)という字が当てられ、そしてその後「万年の繁栄」という願いと、中国語の発音が近いことから「萬華」(ワンファ)という名称が付けられました。今回は、萬華の長い時間と共に歩み、親しまれてきた台湾小吃をご紹介したいと思います。

神様のマンション?!龍山寺なら願い事はオールマイティ!

龍山寺エリアで小吃を楽しむ前に、やはりまず、この土地の神様、龍山寺にご挨拶しましょう。

龍山寺は1740年に建てられ、既に300年近い歴史のあるお寺です。龍山寺は、観音菩薩を本尊とし、航海や海の女神・天上聖母、学業の神様・文昌帝君、商売の神様・関聖帝君、恋愛の神様・月下老人なども道教の神様も併せて祭っているという、別名「神様のマンション」!龍山寺に来たら大部分の願い事をカバーできる神様が祭られているので、オールマイティと言われ、台湾でも有数のパワースポットと言われています。

第2次世界大戦中の空襲で龍山寺の本殿が全壊してしまいましたが、その際に観音菩薩像だけは、傷一つなく綺麗に残っていたということから、空襲があると龍山寺の観音菩薩像の下に多くの人が避難し、命が助かったと言う話も残っており、今でも台湾では龍山寺の観音様の力は強く信じられています。

願い事をしたいという人だけでなく、台湾を訪れた人にぜひ龍山寺観光をしてほしい理由は、その芸術性の高さ、品のある色彩、雄麗さは思わず息をのむほどです。精巧につくられた屋根の上にある龍や鳳凰などは、跤趾陶焼という台湾伝統芸術の一つで、龍山寺のものは特別に跤趾陶焼の名人によって作られた大変貴重なものばかりです。一般的な台湾の寺の装飾は、神様をモチーフにしたものが多く施されますが、龍山寺は名前のとおり、龍の装飾が大変多いのも特徴です。中でも、前殿の前にある龍が掘り込まれた華表は、台湾で唯一の銅製の蟠竜柱です。台湾の信仰の中心的な場所としても名高い龍山寺ですが、芸術性の観点においても、絶対に訪れたい観光ポイントでもあります。

地元の人のお墨付き アツアツとろり絶品麺線で体もホカホカ

古くからの下町には、おいしい小吃が潜んでいると言うのは台湾の決まり事で、龍山寺エリアにも老舗小吃店がたくさんあります。先日、龍山寺を訪れた時は、寒波到来中のとても寒い日で、さらに私は風邪のひき始めで喉の痛みを感じていました。「何か温かいものが食べたい」と、向かったのは「萬華陳記腸蚵專業麵線」です。龍山寺から和平西路に出て、5分ほど歩いたところにあります。

「麺線」とは台湾を代表する小吃の一つで、温かい素麺「にゅう麺」のスープにとろみをつけたような食べ物です。出汁が効いた醤油ベースのスープで煮込んだ素麺はやわらかく味が染みていて、そこにモツや牡蠣を入れるのが一般的です。

台湾の人にとって麺線は、朝ごはんに、お昼に、おやつに、夜ごはんにと、「いつでも食べれる、さっと食べれる」という万能フードで、日本の人にとっての「うどん」的な位置づけでしょうか?

数ある台湾小吃の中でも、私は「麺線」が大好きで、各地で麺線のおいしいお店を見つけるのが好きです。有名なのは西門町の「阿宗麵線」。モツがプリッとしておいしいですね。そして龍山寺エリアでお気に入りなのは、ここ「萬華陳記腸蚵專業麵線」です。

「萬華陳記腸蚵專業麵線」は創業30年ほどの歴史があり、いつも地元の人で賑わっています。この日も平日の10時ごろと、食事時でもない微妙な時間に訪れましたが、それでも地元の人が列を作っていました。メニューはとてもシンプルで、「綜合麺線(モツと牡蠣入りの麺線)」小55元/大70元、もしくは「清麺線(具無し麺線)」35元です。イートインの場合は「内用(ねいよん)」、テイクアウトの場合は「外帶(わいだい)」と伝えます。私の定番は「綜合麺線(モツと牡蠣入りの麺線)の小」を「内用」。地元の人たちが、続々と麺線買いに来る様子を見ながら、熱々の麺線をハフハフと食べるのが好きです。

ここの麺線のスープは少し甘めの味付けで、香菜(コリアンダー)と共にトッピングしてくれるおろしにんにくを混ぜて食べると、あっさりながら深みがあってやみつきになります。牡蠣が大粒でぷるんと柔らかく、モツにもしっかり味が染みています。辛いものが好きな人は、テーブルの上のラー油を数滴入れて食べるとピリ辛になって、さらにおいしく、そしてさらにボトルに入った香酢をちょい足しするとさっぱりして、コクも増します。風邪気味の時に、アツアツの麺線を食べると、体が温まって、さらにニンニクパワーで元気が湧いてくる気がして、風邪っぴきの体にもってこいの食べ物かな?なんて思っています。

萬華陳記腸蚵專業麵線
場所:台北市萬華區和平西路三段166號
電話:02 2304 1979
時間:6:30 ~19:30

ホカホカ湯圓は別腹!心も温まる老舗の味「三六圓仔店」

龍山寺のすぐ近くに「三六圓仔店」という老舗の台湾スイーツのお店があります。麺線を食べてお腹いっぱいでも、龍山寺に来たら、ここの湯圓はぜひ食べたくなってしまいます。「三六圓仔店」はこの地に四代続く老舗で、既に70年以上地元の人に愛され続ける名店。店先では、伝統菓子を販売しており、お土産にもヨシ、また龍山寺で神様にお供えするもヨシです。

脇の入り口から入ると、甘味処になっています。入り口の横にある大鍋を見ると赤と白の可愛い湯圓がポコポコと茹でられており、その姿はなんとも可愛らしいです。私のお気に入りは「花生芝麻湯圓(胡麻餡入り白玉のピーナツスープ)」65元。甘い温かなスープには柔らかに煮込まれたピーナツがたっぷり入っており、そこにゴマ餡入りの白玉が2つ入っています。ピーナツもゴマも栄養たっぷり、さらに温かなスープを飲んでいるとジワリと背中に汗をかくほどです。これで体もポカポカ、風邪も吹き飛びます!

もしお腹に余裕があれば、黄金麻糬(冬季限定・45元)もオススメ。柔らかなお餅の中にはとろりとした甘いチーズ餡が入っており、たっぷりかかったピーナツの粉と好相性。「三六圓仔店」の台湾スイーツは何を食べてもおいしいんです!

三六圓仔店
場所:台北市萬華區三水街92號
電話:02 2306 3765
時間:08:30-21:30

〆に青草巷で喉に良い左手香汁を飲んでダメ押し

龍山寺エリアを訪れたら、外せないのは「青草巷」です。龍山寺の左側の西昌街にずらりと薬草専門店が並んでいます。各店から鬱蒼と青草が伸びる姿に、初めて見た時はただただ驚くばかりでした。この辺り一帯は青々とした草の香りに包まれて、別世界のようです。

東洋医学において薬草は重要な存在であり、体の調子を整えたりするために、薬草を煎じて飲んだりもします。地元の人はここで薬草茶の材料を買ったり、薬膳スープを作る材料を購入したりします。また各店ではオリジナルで配合した薬草茶をドリンクスタンドスタイルで販売しており、私も龍山寺参りの後には必ずここに立ち寄って、薬草茶を飲むのがお決まりコースです。

いつもは青草茶という火照りによい、ミントのようなひんやりとした飲み心地のドリンクを買いますが、この日は喉が痛かったので、お店の人に相談すると「左手香汁」60元 を薦められました。「左手香」は、キューバンオレガノという薬草で、多肉植物の一種類だそうです。レモンのような酸味が特徴で、咳の緩和や抗菌作用で喉の痛みにも効果があるとか。また葉から抽出するエキスは、鼻づまりにも効くと言われています。


この日初めて左手香汁に挑戦したのですが、その強烈な酸味に思わず顔がゆがんで、眉間に入ったしわが数時間は消えませんでした……「良薬は口に苦し」、まさにこれですね。デート前に訪れるのは絶対お薦めできませんよ(笑)。

熱々の麺線、ホカホカ湯圓、そしてダメ押しの左手香汁の小吃オンパレードで、私の喉もすっかり調子を取り戻すことが出来ました。「医食同源」、くいしんぼうな私にとって台湾小吃パワーは病院にも勝るパワーを持っているかもしれません。ここにオールマイティな龍山寺の神様が揃えば、怖いものなしかな?

萬安青草店
場所:台北市西昌街224巷3號7號9號
電話:(02) 2302 4290
時間:8:00〜22:00

寄稿者情報

MIKIKO
台湾在住6年。台湾情報を伝えるライター.ブロガーとして幅広く情報を発信。美味しいものや目新しいものが大好きで、台湾全土のローカルフードやトレンドグルメを食べ歩いている。台湾人よりも台湾のグルメ情報に詳しい、と言われるほどのくいしんぼう女子。

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