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平日の台南散策のお勧め:東区でタイムスリップ旅(下)

平日の台南散策のお勧め:東区でタイムスリップ旅(下)

【府城隍と東嶽殿 人生の善悪は報いあり】

年配の親戚の話によると、青年路に鎮座する府城隍廟と民権路に鎮座する東嶽殿(俗称:嶽帝廟)は、あの世の審判を司とる役である。一つは検事のように、罪状を調べること、一つは法廷、判決と執行の役目。悪事をしたら、地獄で償うしかない。そのため、昔の府城隍と東嶽殿の周辺は、夜になると人気がなくなり、陰気なところなのであった。

今は、市の中心部の繁華街になって、「陽気」な場所になったが、嶽帝廟は未だに「打城」という儀式があり、すなわち信者の頼みで家の不吉や不調な状況のある時、「乩童」や「尪姨」の指示により、死者を「枉死城」から脱出させる法事(すなわち「枉死城を攻める」)が行われる。

城隍廟と嶽帝廟を回ると、「善悪」「因果」に対する悟りを深く感じ、お寺の中の神様から与えられる助けか、心が洗われるような効果が出て、私も拳を握り、「いいやつになりたい〜〜〜」と宣言したくなった。

振發百年茶行。(写真|游智維撮影)

東嶽殿の斜め前の「振發百年茶莊」は清朝の咸豐10年(西元1860)に創立して、店内では骨董の茶缶がまだ使わされている。ここのお茶は、古風な手作りパケージで、それ自体が芸術だと言えよう。

◆振發百年茶莊:台南市民權路一段137號
◆府城隍廟:台南市青年路133號
◆東嶽殿:台南市民權路一段110號

【太陽城の「紅豆牛奶霜」と新建国劇場の十八禁瞑想】

東嶽殿や東菜市民權路の出口から左へ曲がったら、東門圓環の端っこにある太陽城冰果店に行く。必ず注文する一品は、食べたら夢心地になれる「紅豆牛奶霜」!
一番いい場所は「騎樓」、新建国劇場に面する席が良い。それは台南で「十八禁」映画を放映する専門劇場だ……かき氷を食べながら、劇場のチケット売り場を観察できる。
盛夏の午後だったら、ちょうどいいだるさと暑さを、ゆっくりと口に入れるアイスで鎮めて、向こうの古劇場があたかも蜃気楼のように宙に浮かんで見える。私はいつもこのような幻想に浸る……「騎樓」の下で氷を食べる時、偶然、侯孝賢に会えるかしら。

太陽城冰果店の隣の隣「(蘇)建國蝦仁肉圓」、もともと東門圓環の市場にある屋台であったが、三代目まで頑張って、もう九十年以上営業して来た。

◆太陽城:台南市民權路一段41號
◆新建國戲院:台南市民權路一段56號
◆(蘇)建國蝦仁肉圓:台南市民權路一段45號

【北門路の書店街の昔の輝き】

台南駅から東門圓環までの北門路は、古名は博愛路。本屋が集中して盛況しており、台北の重慶南路と比べても全然引けを取らないし、以前はここが台湾の教科書出版の中心だった。特に、「南一書局」が特筆すべき書店で、誠品書店や金石堂などがまだなかった時代に、全台湾の文学青年の憧れの聖地だった。詹宏志の『緑光往事』の中には、昔は夜行バスで台南まで行って、南一書店のオープンを待ってたという一節があるほど。

(写真|作者撮影)

今は北門の本屋の多くは、電気屋とスポーツウェアの店になって、騎樓では各種の服屋が占拠している。いくつかの古本屋さんと小型の本屋さんが、まだ頑張っており、その中に本のセレクトセンスが良い「超越書局」がある。まだ常連さんのため商品を調達したり、本を注文したりしてくれる。(私はここで『海街DIARY』を一セット注文した)学生の教科書を主力とした南一書局はまだ鉄道の傍でがんばっており、最近出来てきた漫画とアニメの専門店も人気が高く、「動(画)漫(画)お宅」の出没するところになってきている。大型書店が次から次へ出来たために、閉店し、そのままになっている店舗が多く、道に面する建築の壁が日に日にぼろぼろになってきている。見上げたら、日本サイト「廃景録」の風景と出会ったような気がした。

◆超越書局:台南市北門路一段56號
◆南一書局:台南市北門路一段76號
◆藝豐漫畫便利屋:台南市北門路一段68號

【線路沿いのB面の人生】

北門路から青年路の横断歩道を渡って、線路沿いの小道を歩けば、両側に民家や店舗、そして鉄道に面する言わば台南のB面の風景が見られる。私の小学校の先生は、今もまだこの線路沿いの傍に住んでいて、昔、先生の自宅塾で補習していた時の、列車が通る時のゴーゴーとした騒音と、騒音の中しか分からない静けさが今でも印象深い。

(写真|作者撮影)

線路沿いに、夜だけ営業するKINKS PUBがあって、ここは、まさに台南の「古民家新生」の一番初期の特別なバーだと言える。オーナーはその昔、誠品書店の音楽館で働いた経験もあるそう。古民家とアンティークインテリアにピュアな古いオールドソウルミュージック。ここの音楽はたまらない。

◆KINKS PUB:台南市青年路232巷25號(北門路を仁愛眼鏡を曲がって青年路に入り、線路を通過後、右に曲がって小さな路地に入るとそこが232巷、線路沿いに約30mほど歩くと、店の看板と小さな扉が見える)(営業時間:月曜~金曜 18:00-02:00 土日 14:00-02:00)
◆老唐牛肉麵:台南市興華街45號
◆劉家楊桃湯:台南市北門路一段36號
◆無名麵店:台南市北門路一段32號

【東門圓環の「小吃」で〆!】

夕方になると、夕日が差し込み、ちょうど圓環周辺の小さな店にも明かりが灯る。この時が、東門圓環に戻って食べ歩きするのに、絶好の時間。

昔の東門圓環の中央には、棚を組み込んだ屋台があったが、今は圓環を囲うように、牛肉スープや、羊肉料理店、陽春麺、海老飯、虱目魚粥、北京ダック、手作り愛玉のかき氷店、それに市場に隠れた寿司屋。昔は脚光を浴びた、南蛮渡来の輸入品を扱う店は、今も位置を控え昔からの常連客を大切にしている。この辺りには台湾では開運事の一つとされる「挽面修眉(路上で糸を使って産毛を取り、眉毛を整えてくれる)」をチャレンジしても良いのでは?

ここはB級グルメのプチ聖地でもあり、数十年も変わらない町の景色に、ここだけ昔のまま時が止まったかのようで、味も変わらないままである。
散歩の終点にはここが打ってつけである。

◆東門圓環復興公有市場內:魚壽司/大頭祥 台南市府前路一段31號(夕方から営業開始)
◆東圓城羊肉:台南市民權路一段9號(営業時間:16:00-01:30)
◆阿億牛肉湯:台南市民權路一段1-3號 (営業時間:16:30-02:00 火曜日休み)
◆圓環頂陽春麵:台南市府前一段25號 (営業時間:11:00-24:00 月曜日休み)
◆(鴨王)北平烤鴨:台南市府前路一段9號
◆三好一公道當歸鴨:台南市府前路一段2號(営業時間:15:00-24:00 第2、4週の月曜日定休)
◆台式傳統飯桌(白菜滷、蝦仁飯、虱目魚粥など):台南市大同路一段2號(営業時間:17:00-21:30 土曜日休み)

宿泊ホテル/民宿資料
香格里拉台南遠東國際大飯店 台南市大學西路89號
台南大飯店 台南市成功路1號
長悅旅棧 台南市北門路一段89號
1976時尚私人會館 台南市衛民街70巷2-1號

上編も合わせてご参考ください。
(地図作成:Tu²)

寄稿者情報

米果
台北在住の台南人、
小説やエッセイ、随筆などを書く。
料理と散策が大好き。
日本の小説や映画も熱中。
作家の宮部みゆきと映画監督の山田洋次と是枝裕和の大ファン。

インターネット本屋さん博客來OKAPIの 「日本小說教我的事」 、来日カフェ 「無謀な小旅行」 、月刊誌『Taipei Walker』の「我が家のテーブル」、週刊誌『新新聞』の「小事放送」、
インターネットメディア「天下独立評論」の 「台北捌玖零」 などのコラムを担当。

Twitter: @chensumi
IG:@mimiko999
Facebook:https://www.facebook.com/dearmimiko

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